最初は利用者様の気持ちの変化を繊細に感じ取ること、行動の裏にある心理状態を察することが難しく、戸惑いました。その戸惑いは相手にも伝わり、通じ合わない状態からのスタートでした。大きな声で挨拶をすることから始めて、相手が少しだけ笑う、目を合わせてくれる、一瞬心をゆるす、そんな小さな積み重ねを経て、関係をつくっていきました。
果てしなく「心の距離」を感じる利用者様もおり、そんな時はチームでたくさん話し合って支援方法を模索しながら、少しずつ距離を縮めていきました。そして辿り着いたのは「こころとこころで対話するアプローチこそが信頼関係づくりの極意である」ということ。以来、私は心と心、気持ちと気持ちが通じ合うコミュニケーションを心がけています。
振り返ると、感受性が豊かになり、意を察するセンサーが働くようになり、その結果、自分自身の心の成長も実感しています。これは想定外でしたが、嬉しい展開でもあります。なぜなら自分の心の成長の先に見えてくる「こころとこころの対話で築き上げる利用者様との絆づくり」が楽しみだからです。まだまだ経験不足ではありますが、いつか志をもって、福祉の世界に入ってくる後輩たちの気持ちに響く私なりの支援メソッド「こころの対話術」を大々的に発信すること、それが私の夢です。